伝統の技、洗練の美 水戸、茨城工芸美術展が開幕
茨城新聞
2016年5月20日
茨城新聞創刊125周年と京成百貨店新店開店10周年を記念した「第43回茨城工芸美術展」(茨城工芸会、茨城新聞社主催)が19日、水戸市泉町1丁目の京成百貨店7階催事場で開幕した。陶磁や金工、染織など、本県を代表する工芸作家による感性豊かな秀作が一堂に並ぶ。24日まで。
同展は1930年、近代陶芸の巨匠で筑西市出身の板谷波山の提唱で始まり、今展は同会会員58人が小品を含め約950点を出品。伝統の技の奥深さと、意匠に施された洗練の美を楽しむことができる。同会歴代会長10人の秀作のほか、北川北仙(初代)や海野(うんの)勝●(王偏に民)(しょうみん)をはじめ、幕末に隆盛した水戸彫金作家の名品も特別展示されている。
開幕式典では、茨城新聞社の小田部卓社長が「工芸会の各分野で若手が順調に育つなど、日頃の研さんが結果となって表れている」とあいさつ。同会の井上壽博会長は「水戸彫金の流れを再確認していただける展示も盛り込んだ。新聞社、百貨店の協力を得ながら、大成功となる1週間にしたい」と、同展への思いを語った。
引き続き、橋本昌知事らが加わり、テープカット。会場には美術ファンらが詰め掛け、感性あふれる多彩な作品を鑑賞していた。
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