《上州真田》沼田の街 細心の備え まちづくりの秘密解説

上毛新聞
2016年5月10日

ㅤNHK大河ドラマ「真田丸」で注目を集める真田氏と利根沼田地域をテーマにした講演会が7日、伊勢崎市図書館で開かれた。沼田市教育部長の高山正さんが講師を務め、真田氏の歴史やエピソード、まちづくりの秘密などを解説した。
ㅤ高山さんは、現代の沼田市内で見られる真田氏の工夫として、①敵の軍勢が通過しにくいよう急激に狭くなる道路②緊急時に基地として使えるように配置された寺―などを紹介した。
ㅤその上で「平和な江戸時代に築いた城下町にもこれだけの工夫をする。真田氏がいかに用心深かったかを示している」と強調した。
真田氏が入城して規模を広げた沼田城は、当時の関東では数少ない、5層の天守を持った城として知られる。天守建造の財源があった理由として、高山さんは、鉱山技術を持つ隠れキリシタンが周辺の山から採掘した鉱物を得ていたとする説も披露した。
ㅤ講演会は伊勢崎市の市民グループ「土曜の会」(鶴谷典二会長)が月1回、さまざまなテーマで開いている。