伝統の神楽 4児童舞う 古河 継承へ初挑戦

茨城新聞
2016年4月18日

江戸時代の享保年間から続くとされる「永代太々神楽」が17日、古河市中田の鶴峯八幡神社(高橋博文宮司)で開かれ、日本神話を描く12幕の神楽のうち第2幕「五行の舞」を小学生4人が初めて舞った。神楽の講座で学んだ児童に実際に参加してもらい、伝統継承につなげる狙いがある。

同神楽は1728(享保13)年に始まったとされ、現在、古河神楽保存会が継承している。現在約20人の会員に担われている。市指定無形民俗文化財。

今回参加した児童はいずれも市内に住む中島弥湖(みこ)さん(11)=小6=と北川晃太郎くん(9)=小4、長浜朱鳥(あすか)さん(7)=小2、茶谷和紀(かずき)さん(6)=小1=の4人。月2回ずつ3カ月間、同保存会から指導を受け、上演に必要な礼儀や足の運び方など昔ながらの作法を学んだ。

「五行の舞」は、天地が造られたときの神話に出てくるタカミムスビなど5神の行いを表現したもの。タカミムスビに見立てられた中央の御幣(ごへい)を他の4柱の神が回りながら踊る。

「緊張した。神楽を続けていきたい」と演じた中島さん。母親のエリ香さん(49)は「神楽は地元の文化財。日本のことを知らなければ海外にも出て行けない。経験を持つだけでも役立つのではないか」と話した。同保存会の高橋博会長(61)は「昔の人がこうやって祭りを楽しんだことを、子どもたちに伝えていきたい」と意欲を示した。

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