筑西、内外大神宮 古式ゆかしく 太々神楽

茨城新聞
2018年4月16日

県指定無形民俗文化財の「内外大神宮太々神楽」が15日、筑西市小栗の内外大神宮境内の神楽殿で開かれ、伝承されている12神楽のうち9神楽の演舞が古式ゆかしく披露された。神楽は春と秋の例大祭で行われているもので、訪れた大勢の地域住民や子どもたちが楽しんだ。

天下太平の祈願などを目的とした同神楽は1751(寛延4)年、小栗山城守平宣政が山城国愛宕郡三嶋宮神主の友田左京らから伝授されたものとされる。現在、鹿一忠さん(63)=同市小栗=ら地元ボランティア約10人による保存会が舞を継承している。

いたずらする悪鬼を太玉命(ふとたまのみこと)が弓と矢で追い払う「弓立(ゆたち)神楽」では観衆から笑い声が上がり、優しい姫の顔が突如として鬼女の形相に変わる「鬼祓(きふつ)神楽」では驚きの声が上がった。各神楽の合間には餅まきが行われ、子どもたちは縁起物として争うように拾い集めた。

同市小栗出身で同市知行に住む佐藤和子さん(65)は孫ら家族4人で神楽に見入った。佐藤さんは「孫に見せ、伝えていけたらと思っている。なくならないで続いてほしい」と願いを込めた。 

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