10日遅れで天然氷切り出し作業 日光

下野新聞
2016年1月20日

 清流と厳寒を利用して生産する天然氷の切り出し作業が19日、日光市御幸町の「氷屋徳次郎」製氷池で行われた。暖冬の影響で例年より10日ほど遅れたが、2月上旬までに1枚約40キロの氷板を4千枚、計約160トンの氷を生産する予定だという。

 大谷川支流の沢から水を引いている池では昨年12月28日ごろから氷が張り始めたが、年明け以降に暖かい日が続いたことから氷の厚みが基準を超えず、切り出しができないでいた。この日は気温0度と冷え込む中、関係者やボランティアら総勢約20人が午前7時から作業を開始。動力カッターで碁盤の目のように氷を切り、木製レールの上を滑らせて氷室に運び入れた。

 氷の切り出しは午後まで行われ、観光で日光を訪れた外国人らも昔ながら作業を見学した。

 4代目の山本雄一郎(やまもとゆういちろう)さん(65)=所野=は「あらためて自然の恵みに感謝した。氷の出来が心配だったが、まずまずだった」とほっとした様子だった。

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