茨城・石岡のおまつり 3年ぶりにほろ獅子、山車巡行 15、17~19の4日間開催

茨城新聞
2022年9月6日

「石岡のおまつり」として知られる常陸国総社宮(茨城県石岡市総社)の例大祭が、今年は大神輿(おおみこし)の渡御や、ほろ獅子、山車など名物の出し物を含める形で3年ぶりに実施されることが決まった。15日の例祭で幕を開け、神幸祭(17日)、奉祝祭(18日)、還幸祭(19日)まで4日間にわたって繰り広げられる。

同祭は「関東三大祭り」にも数えられ、2019年には50万人超の人出を記録した。だが、新型コロナウイルス感染拡大のため、20、21年は例祭だけの開催にとどまっていた。

神社や祭りの関係団体は今年、感染対策を講じた上での開催を目指し準備を進めてきた。氏子総代会が2日に実施を正式決定。出し物を担う36町の代表者で組織する石岡のおまつり振興協議会も、4日の全体会議で開催を決めた。

15日は神社で中心となる神事を開催。17日は供奉(ぐぶ)行列を伴った大神輿が渡御。18日は中心市街地でほろ獅子、山車の巡行などが行われる。最終日は大神輿が神社に戻る。

コロナ対策のため、市は各町に検温計、マスク、消毒液を配布。市と市観光協会のトップは8月21日、同振興協の全体会議の出席者に対し、コロナ対策への協力を要請した。谷島洋司市長は「コロナの収束が見えない中での開催」との認識を示し、「市内外の方々が安全に、また安心して祭りに足を運べる体制を作りたい」と呼びかけた。

同振興協によると、36町のうち12町が不参加を表明。山車は全12台がそろうが、ほろ獅子は32台のうち15台の参加にとどまる。

4日、神幸祭の後に大神輿を鎮座する仮殿の地鎮祭が、今年の年番町「中町」内で行われた。祭典委員長の山本経則さん(57)は「祭りが始まるのを実感し、思いが込み上げてきた」と話した。