森英恵さんの足跡たどる 水戸芸術館で回顧展 9月25日まで

茨城新聞
2022年8月29日

11日に96歳で亡くなったファッションデザイナー、森英恵さんの回顧展が23日、水戸市五軒町の水戸芸術館エントランスホールで始まった。森さんが企画し、同館で開催した三つの展覧会を振り返る内容で、当時のポスターや光景の写真など40点を展示している。入場無料。9月25日まで。

森さんは同館を運営する同市芸術振興財団の理事長を1998年から務めた。2000年に「森英恵展『東と西の出会い』」、09年に「手で創(つく)る 森英恵と若いアーティストたち」、20年に「森英恵 世界にはばたく蝶」を開いた。今回はこの3展覧会をパネルで紹介している。

ドレスの写真などを並べ、華やかな作品世界を伝える。森さんの略歴も紹介し、島根県で生まれ、世界を舞台に活躍するまでの足跡が分かる。1970年代、米ニューヨークでのショー直前の姿を捉えた1枚も飾り、はつらつと仕事に励む姿が伝わる。

来場した茨城県茨城町の主婦、中嶋春美さん(41)は「森さんのドレスは女性に夢を与えてくれる。ドレスだけでなく、生き方もすてき。あらためて素晴らしい女性だと思った」と語った。娘で小学1年、はなさん(6)は「ピンク色のドレスがお姫さまみたいできれいだった」と話した。

このほか、2020年の展覧会記録映像(8分)を館内モニターで紹介。森さんがデザインした同館案内スタッフ「ATMフェイス」の制服も展示する。午前9時半~午後6時。月曜日休館。