観光客誘致へ101企画、今秋プレDC 茨城県とJR水戸 体験型など多彩

茨城新聞
2022年9月1日

2023年秋に実施されるJRグループの大型観光企画「デスティネーションキャンペーン(DC)」に先立ち、茨城県とJR東日本水戸支社などは23日、10~12月の3カ月間に県内各地で行う「プレDC」の概要を発表した。クルーザーとサイクリングで霞ケ浦周辺を楽しむツアーをはじめ、茨城の自然環境を生かした体験型観光など101の企画を用意。多彩な取り組みを通じ、茨城の魅力を県内外に発信する。

DCはJRグループ6社が毎年3カ月ごとに地域を選定し、地元自治体や観光事業者と連携して行う観光キャンペーン。前年と翌年の同時期にもプレDCとアフターDCが行われる。

茨城県では02年4~6月以来、21年ぶり3回目の開催。プレDCでは「アウトドア」「食」「新たな旅のスタイル」をテーマにした特別企画を展開する。大子町の廃校では、キャンプ泊をしながら特産品のおやき作りや昔遊びを体験。県フラワーパーク(石岡市)では園内に宿泊し、ライトアップされたバラの花や食を楽しむプランを提供する。

初日の10月1日はJR水戸駅を起点に笠間市や大洗町周辺を巡るサイクリングイベントを実施。合わせて自転車を持ち込める団体臨時列車を運行し、首都圏の自転車愛好家を呼び込む。

JR東はこのほか、県内各地のグルメや地酒を味わえる列車の運行、茨城の食材が満載のオリジナル駅弁販売などを企画。特急列車の割引乗車券も期間限定で販売する。

プレDCの観光消費額はコロナ禍前の3割増に当たる850億円、入り込み客数は1780万人が目標。コロナ禍の影響を受ける観光需要の早期回復を実現し、DCへの弾みをつけることを狙う。

会見した大井川和彦知事は「健康志向と新型コロナ感染対策のアウトドア志向にマッチする企画を軒並みそろえてある。安心して茨城を堪能してほしい」とアピール。JR水戸支社の小川一路支社長は「首都圏から近くて、非日常が味わえる茨城の魅力を発信していきたい」と意気込みを述べた。