極限の走り 間近で 初の長距離走国際大会
50カ国のえりすぐりのランナーが極限の戦いを繰り広げるオンラインのマラソン大会「Big Dog' s Backyard Ultra Satellite」が10月15日から、上野村と各国の会場で開かれる。国ごとに選抜された15人が各会場での最後の1人になるまで走り続け、チームの合計得点を競う仕組みで、本県での開催は初。同村の沿道で日本チームの選手にエールを送れるほか、インターネット上の生中継もあり、ファンの注目を集めている。
大会は2回目で、2年ごとに開催予定。出場者はロードランやトレイルランなどの猛者たちで、各国とも予選を勝ち抜いた選手15人でチームを構成する。日本チームは昨年、上野村と東京、京都、福島、島根の各都府県で予選を行い、精鋭を選抜した。
大会は米本国時間の午前7時に合わせて各国会場で各15人が一斉にスタート。1人が6.7キロのコースを1時間以内に走り切るごとにチームは1点を獲得していく。1時間を超えると脱落となる。これを最後の1人になるまで続け、総得点を競う。
同村のレースディレクターを務める村産業情報センターの笹野秀さん(47)によると、周回を重ねて疲労が蓄積していく中、ランナーたちの粘り強さが最大の見どころ。同村では開始から40時間を超えた付近から極限の闘いが見られそう。たとえ全会場を通じて最後の1人に残ったチームであっても、早い段階で脱落したメンバーが多ければ得点を稼げないため、総合力が試されるという。
同村の会場は同センター付近を発着点とし、雄大な自然に囲まれた2周で計6.7キロのコースを設定。発着点に定点カメラを設置して中継する予定で、各国会場の様子と合わせて日本の大会公式サイト(https://backyardultra.jp/)を通じて閲覧できる。
笹野さんは「大会を通じて、競技や自然豊かな村の魅力を伝え、コロナ収束後に海外の人に訪れてもらうきっかけになれば」と期待を語る。
現地見学などの問い合わせは同センター(0274-20-7070)へ。