SLもおか号 乗客100万人 運行開始28年で達成 くす玉割り市長ら式典

下野新聞
2022年6月27日

【真岡】真岡鉄道が主に土日に運行するSLもおか号の累計乗客が26日、100万人に達し、真岡駅ホームで記念式典が行われた。運行開始から28年3カ月で、大台に達した。延べ運行日数は3812日。

SLもおか号は1994年3月、鉄道沿線のイメージアップや地域活性化を目的に運行が始まった。94年度は5万108人(94年3月分含む)が乗車した。96年度に10万人、2006年度に50万人、17年度に90万人を達成した。

乗車人数は年間2万~4万人台で推移してきたが、20、21年度は新型コロナウイルス禍や車両検査による影響で運行日数が例年の半数程度となったため、1万人前後にとどまった。21年度までの累計乗客数は99万4147人。100万人目の乗客となったのは、宇都宮市陽南小2年大塚大翔(おおつかたいが)君(7)。母親の朱実(あけみ)さん(39)と茂木駅から乗車した。大翔君は「100万人目と聞いてうれしかった。SLは汽笛が好き。大人になったら電車の運転士になりたい」と話した。

式典には沿線市町のマスコットキャラクターも駆け付けた。真岡線SL運行協議会長を務める石坂真一(いしざかしんいち)市長が大翔君へ記念乗車証を手渡し、「観光交流や地域文化の振興の柱となるSLの運行事業に引き続き取り組んでいく」とあいさつした。

石坂市長と大翔君はくす玉を割って100万人達成を祝うとともに、下館駅へ向かうSLもおか号を見送った。SLもおか号は現在、「C12形66号」1両を運行している。かつては「C11形325号」も運行し、2両体制だったが、C11形は19年度に運行を終了し、20年に東武鉄道へ譲渡した。