《釣り》茨城・那珂湊港でシロギス 広角に投げ、海底を探る ファイト味わう

茨城新聞
2022年6月4日

茨城の海は例年5月の大型連休を境に緩やかに海水温が上昇し、それに伴って釣れる魚も冬の魚から夏の魚へと変わる。真っ先に姿を現すのが海の女王シロギス。砂浜から遠投釣りのイメージが強いが、5月に入ると港湾部の砂地にも群れて、堤防からのちょい投げ釣りでも楽しめ、6~7月はベストシーズンだ。

今年も那珂湊港で釣れ出したと聞き、早速行ってみた。多彩な魚種とアクセスや足場の良さから、同港には県内外から多くの釣り人が集まる。その港中央部にあるのが有力ポイントの中堤防。私もそこに腰を据え、消波ブロックのある岸壁側から外海に向かって釣りをした。

さおは2~3メートルほどの投げざおが好ましい。個人的にはスズキのルアー釣り用さおを転用したものがベストと思っている。それに合わせリールも小型-中型のスピニングリール。糸はナイロン3号で十分。代わりにPEライン1号が用意できれば遠投も容易でなお好ましい。

小型のてんびん仕掛けに、針数を1~2本にとどめておけばトラブルも少ない。ただし針の大きさはキス用もしくは流線形の6~7号ほどと小ぶりにすること。餌は特効餌ジャリメか細めの青イソメでもよい。

さて、いよいよ開始。人気スポットゆえ人と人の間に入るときは「入らせてもらいます」の一言を。場合によっては今日の状況や、こつを教えてくれるかも。

シロギス釣りは、いわゆる「探り釣り」。広角に投げ分け、海底の仕掛けを動かす止めるを繰り返し、シロギスの群れに発見してもらう-という釣り方。

最初のアタリは30分後。細身でかれんな姿からは想像できない、目の覚めるようなアタリ、そしてスピード感あふれるファイトが面白みだ。上がってきたのは15センチ級の納得サイズ。しかし費やした時間を考えると、まだ魚影は薄い。動かす速さや止める時間を長めに取る作戦に変更。これが功を奏して同サイズのヒットがポツポツと続いた。

目の覚めるようなアタリとスピード感あふれるファイトが特徴のシロギス、右2匹はマゴチ

 

 

短時間のため、手にしたシロギスは数匹だったがハゼ、メゴチ、フグなどゲストが多彩で楽しい時間を過ごせた。(ジャイアント水戸南店・滑川薫)