絶滅危惧植物など150種展示 茨城・つくばの筑波実験植物園
茨城新聞
2022年4月27日
約150種類の絶滅危惧植物などを展示する「絶滅危惧生物展」が23日から、茨城県つくば市天久保の国立科学博物館筑波実験植物園で開かれている。徳川家の家紋「葵(あおい)の紋」のデザインのモチーフにもなったカンアオイ属の植物など、希少な植物を紹介する。5月8日まで。
同展は、野生ではすでに絶滅した種や、国内で独自の多様化を遂げた植物を展示。このうち、カンアオイ属は国内50種のうち約30種を展示。ハエなどの昆虫をだまして花粉を運ばせるため、つぼ状となった多様な形の花が特徴で、多くの種が環境省の絶滅危惧種に指定されている。
奥山雄大研究主幹(41)は「これだけ希少な植物が一度に見られるのは珍しい。それぞれ個性的な部分があり、パネルを見て深掘りしながら見てもらえるとうれしい」と話した。このほか、トキやチョウザメなど、日本原産の絶滅種や絶滅寸前種の標本約100点も展示している。