《食いこ》海イメージしたシュークリーム Molto Buono(茨城県日立市) 食べた人に幸せ届ける

茨城新聞
2021年9月12日

海が間近に望めるホテル天地閣(茨城県日立市旭町)。その裏路地に佇(たたず)むスイーツ工房「Molto Buono(モルト ボーノ)」は、小笠原諭店長(47)をはじめスタッフが一丸となって「一人でも多くの人に変わらぬ味を届け、おいしさや感動を伝えたい」と、シュークリームやケーキなど洋菓子を一品一品、真心込めて提供している。

同店は2006年、ホテル天地閣のスイーツ部門としてオープンした。当時、ホテルの披露宴に出す目玉となる洋菓子を作りたいと、パティシエでスイーツコンサルタントの井端久泰氏に商品開発を依頼。完成した「NAGISAシュークリーム」をホテルのロビーで販売したところ、テレビ番組で取り上げられ、人気を集めたのがきっかけとなった。

こぢんまりとした店内には、井端氏が監修したケーキやシュークリームが並ぶ。中でも、日立の海をイメージした「NAGISAシュークリーム」(230円)は看板商品。日立市を訪れた井端氏が海岸を歩いていた際、貝殻から着想を得て「日立の街で、子どもから大人まで好まれる洋菓子を作りたい」と考案したという。

小笠原店長は、同ホテルのホテルマン時代、NAGISAシュークリームに初めて出合い、「サクサクした食感でさっぱりとした甘味。食べたことがないシュークリームに感動した」と当時を振り返った。

シュークリームの生地にパイ生地も包み、約180度のオーブンで40、50分じっくり焼き上げる。冷ました生地に奥久慈卵、小麦粉、砂糖、牛乳を混ぜ、鍋で丁寧に炊き上げたカスタードクリームをたっぷりと入れ仕上げていく。

開店以来、スタッフでアイデアを出し合い、井端さんの味を守りつつ、新たな味を追求してきた。月替わりで4種のシュークリームが用意され、9月はNAGISAシュークリームのほかにキャラメル、抹茶、カボチャ。「年間で予定を教えてほしい」という客もいるほどの人気ぶり。ほかにいちごのショートケーキ(450円)、いちじくタルト(490円・9月末まで)、笠間モンブラン(650円)も愛される商品だ。

人気メニューの笠間モンブラン、いちじくタルト、いちごのショートケーキ(左から)

 

来月に15周年を迎える。店名の「モルトボーノ」はイタリア語で「とてもおいしい」の意味。その名の通り、ショーケースに並ぶスイーツの数々は、各家庭に運ばれ、食べた人に幸せを届ける。

■お出かけ情報
スイーツ工房 Molto Buono(モルト ボーノ)
▼日立市旭町2の5の10(ホテル天地閣山側駐車場向かい)
▼営業時間は午前10時30分~午後7時
▼定休日:不定休
▼(電)0294(25)2355

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