「栃木プロレス」旗揚げ 【まちなか便り】東京の団体が拠点開設 雷都のマットのジャングルに

下野新聞
2021年6月6日

 「アフターコロナ」の日本を元気に-。そんな思いでプロレス団体「ZERO1(ゼロワン)」(東京都中央区)は15日、本県で「栃木プロレス」(愛称・栃プロ)を立ち上げる。8月には江野町のオリオンスクエアで旗揚げ興行を開催。プロレスラーの太嘉文(たかふみ)さん(27)、リングアナウンサーのオッキー沖田(おきた)さん(47)に経緯などを聞いた。

 「ZERO1」は、いじめ撲滅などを目的に各地でチャリティーイベントを開いている。3月に都内で開いたイベントが好評で「コロナ禍で気持ちが沈む中でもできるじゃないか。終息後に日本を盛り上げたい」(オッキーさん)と決意。拠点は、プロチームが根付きイベントの開催実績があった本県に置くことにした。

 プロレスは戦後、日本中で絶大な人気を誇った。力道山(りきどうざん)らが屈強な米国人レスラーに立ち向かう姿に多くの人が夢中になった。「テレビにかじりついたあの頃のように、試合を見て奮い立ってもらいたいんです」。オッキーさんは戦後の復興を目指した当時と、未曽有のウイルスと戦う現在を重ね合わせ、プロレスの意義を強調する。

 栃プロは地域密着を掲げ、ZERO1所属の若手が県内に移り住む計画。8月25~27日の旗揚げ興行にはアジャコング選手ら有名レスラーも登場予定だ。太嘉文さんは「プロレスを知らない子たちにもぜひ見てほしい」と呼び掛けている。

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