牛にまつわる資料33点 古河 新春恒例干支ミニ展示

茨城新聞
2021年1月9日

古河市仁連の三和資料館で5日、その年の干支(えと)をテーマにした新春恒例のミニ展示「丑年(うしどし)にちなんで」が始まった。江戸から大正時代までの日記や古文書など、牛にまつわる資料計33点が展示されている。入場無料で24日まで。

ミニ展示は10回目の開催。同館所蔵の資料などを通じて干支の意味を深く知ってもらおうと、2012年から始まった。

「葵丑年日記(みずのとうしのとしのにっき)」は丑年の1853年の日記。日光東街道の宿場町だった諸川宿(同市諸川)で、組頭を務めた舘野家の三が日の様子が記されている。65年の「村用日記」は仁連町の公式文書。町が三が日、地域で年頭あいさつを行ったことが分かる。

江戸期の地域案内書「二十四輩順拝図絵(にじゅうよはいじゅんぱいずえ)」では、願牛寺(常総市蔵持)が親鸞により建立された際、霊牛が資材運搬を手伝ったとされる寺の名の由来を紹介。このほか地元の洋画家、福原廣の絵や、牛に引かれて-の逸話がある善光寺(長野市)の資料などが並ぶ。

同館の小林靖学芸員(61)は「福島県会津地方の赤べこや天然痘のワクチン誕生など、牛には疫病よけの関わりもある。新型コロナを克服し、良き一年となるよう願いながら鑑賞してもらえれば」と話した。

開館時間は午前10時~午後6時。12日休館。問い合わせは(電)0280(75)1511

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