「大谷ならでは」魅力発信 宇都宮 「グリーン・ツーリズム推進協」 石材業者ら設立、19日催し

下野新聞
2020年12月17日

 【宇都宮】市内の石材業者や農家、観光施設事業者が「大谷グリーン・ツーリズム推進協議会」を設立し、大谷地域の空き家を活用した農泊や体験型観光事業を進めている。住民の高齢化が進む中、日本遺産に認定された大谷石文化や自然、景観といった大谷の魅力を発信し、交流人口の増加を図る。19日には大谷町の協議会事務局敷地内で大谷石製の灯籠を展示するイベントを開き、活動をPRする。

 同協議会は市内の事業者など25団体で4月に設立された。これまでに農産物の収穫や大谷石の絵付けが体験できるモデルツアーを企画したほか、地元産農産物や大谷石製品を販売するマルシェを定期開催するなど、地域資源を生かした事業に取り組んできた。

 11月には国の交付金を受け、農泊事業の準備を始めた。今後、他自治体の先進事例を視察しながら、大谷石の建造物を活用した宿泊など大谷らしさを取り入れた農泊プランを提案する。

 19日に開くPRイベントは「揺炎」と題して約100個の灯籠を飾り、幻想的な雰囲気を演出する。大谷地域は近年、飲食店やパン店の新規出店が目立っていることから、同協議会はイベントを地元事業者と新規事業者をつなぐ機会としても捉えている。

 加藤敏郎(かとうとしろう)会長(72)は「大谷ならではの文化や歴史を発信するとともに、地元事業者の交流を促し、地域商業の活性化につなげたい」と話している。

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