列車内で本格演劇 海浜鉄道、7日開幕 沿線散策の時間も
ひたちなか市内を走るひたちなか海浜鉄道の列車内で、本格的な演劇が繰り広げられるイベント「ひたちなか海浜鉄道スリーナイン」が7日、開幕する。鉄道を効果的に活用する物語構成。劇団員と観客が一緒に沿線散策を楽しむ時間もあり、同鉄道周辺の魅力を再発見できる企画になっている。8、14、15日も実施される。
同イベントは劇団「シアターキューブリック」が企画した。同劇団によるローカル鉄道演劇は今回で5回目。2008年に千葉県の銚子電鉄内で初公演を行った際、ひたちなか海浜鉄道の吉田千秋社長が声を掛け、同鉄道でも実現した。
車両一つを貸し切りで使用。勝田駅を出発し、阿字ケ浦駅との往復の列車内で、10年ぶりに故郷に帰ってきた男性が大切な人と列車内で再会する物語が披露される。途中駅から乗り込んでくる設定もあり、臨場感のある仕掛けとなっている。
阿字ケ浦駅で下車した観客は劇団員の案内で、地元で親しまれている精肉店でコロッケを味わったり、穴場スポットを巡ったりする。
6日には報道陣向けのリハーサルが行われた。せりふや小道具に“地元ネタ”が織り交ぜられ、笑いを誘った。
主演の片山耀将(ようすけ)さん(35)は「客席と舞台の境界がない一風変わった舞台。故郷の新たな発見を楽しむつもりで見てほしい」と話した。
吉田社長は「鉄道ファンにもPRし、町の活性化につなげたい」と期待を寄せる。
チケットは往復運賃込みで4500円。問い合わせは(電)070(5592)4003。
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