水戸で人力車社会実験 歴史館~偕楽園 安全運行へ課題探る

茨城新聞
2019年9月13日

水戸市内に点在する歴史的な観光地を結ぶ新たな移動手段として、人力車の活用を目指す「絵になる水戸プロジェクト」(首藤敦子代表)は12日、同市内で人力車を使った社会実験を行った。県立歴史館と偕楽園の間を走り、安全に運行するための課題を探った。

同プロジェクトは昨年、「歴史館いちょうまつり」で人力車を敷地内で運行。今年11月の開催では範囲を広げ偕楽園までの回遊を企画しており、安全に運行するための課題抽出を目的に行われた。

実験は、歴史館や県土木部、水戸署が協力。歴史館駐車場を発着地に、1キロと2キロの2ルートを回った。人力車の車夫は、東京・浅草で運行している阿部屋代表の阿部雅龍さんが務め、土木部の職員らを乗せ、狭い道路や急な坂道を走行し安全性などを調査した。

首藤代表は「車夫のスキルがあれば坂道も問題なく走れることが分かった。狭い道で車を妨げないような走行が課題」と話した。

また、「人力車に乗ると非日常を楽しめる。いちょうまつりで運行が順調にいけば、水戸の梅まつりでは、歴史館と偕楽園、千波湖の観光スポットをつなぐルートを走らせたい」と今後を展望した。

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