偕楽園、観光魅力アップへ 県懇談会
県の偕楽園公園魅力向上懇談会(座長・鈴木暎一茨城大名誉教授)が22日、水戸市三の丸の県三の丸庁舎で開かれ、本年度は偕楽園公園センターの有効活用と、周辺施設との回遊性向上の二つの方策について検討する方針を決めた。昨年4月に偕楽園や弘道館が「日本遺産」に認定されたのを受け、同園の入園者数は増加傾向にある。2019年の茨城国体や20年の東京五輪・パラリンピックも見据え、観光ルートとしての魅力を高め、国内外から観光客のさらなる呼び込みを図っていく。
園内拡張部にある偕楽園公園センターは、主に公園管理事務所として使用され、本館内の展示室や梅と緑の相談所も訪れる人が少ないのが現状。同公園や周辺施設のほぼ中心に位置することから、観光客を含む利用促進を図っていく。
回遊性向上では、茨城国体の会場として整備中の東町運動公園や県立歴史館など徒歩圏内にある周辺施設から、偕楽園表門に誘導する散策ルートの設定などについて検討していく。
懇談会では、両テーマの議論に向け、分科会の設置を決めた。分科会は8、11月に2回程度開き、基本骨子案をまとめ、12月下旬の次回懇談会に提出する。
県によると、偕楽園の15年度の年間入園者数は99万5347人で前年度比約1万8千人増加。中でも外国人は約2千人増の4804人だった。ただ東日本大震災前の水準には回復せず、水戸の梅まつり期間以外の観光誘客も大きな課題だ。
新一真県都市局長は「偕楽園には大きなポテンシャルが眠っており、さまざまな視点から魅力を掘り起こす必要がある」と述べた。
同懇談会は、有識者や地域振興、観光関係者などの委員16人で構成。08年度に発足し今回が11回目。
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