水戸産ワイン造り始動 2年後は地元ブドウで

茨城新聞
2016年7月23日

この夏、水戸産ワインを造る取り組みが本格的に始動する。初の水戸産ワインの醸造・販売を目指す「ドメーヌ水戸」(水戸市栄町)の醸造拠点となる同市泉町の泉町会館に20日、ワイン造りに必要な機器が運び込まれた。免許が下りれば8月にも醸造を開始する。社長の宮本紘太郎さんは「醸造体験などを行い、ワインを中心にして街中に人を呼び込みたい」と力を込めた。

「ドメーヌ水戸」は市内で飲食店などを営む自営業者などが昨年10月に立ち上げた。製造されたワインは市内の飲食店や酒店を中心に販売を予定している。

水戸市内の農家など7軒に今年からワイン用のブドウの生産を依頼した。ワインのロゴは常磐大学コミュニケーション学科に制作を依頼するなど、発売に向けた準備も進められている。

この日は醸造に使用する約千リットルのタンクや、発酵用の木だるなど、生産に使用する機器類が次々に会館内に運び込まれた。

同所では早ければ8月にも醸造を開始する。低い温度で時間をかけて発酵させ、味わい深いワインとする予定。山梨県で活動するワイン醸造家の指導の下、ワインの完成度を高める。水戸産ブドウによる醸造は2年後となるため、今年は県内産を使用し、年間6千リットルの醸造を目指す。

泉町会館は地域の集会所として親しまれ、野菜市などが開かれている。醸造所を同会館の目玉の一つとし、人をさらに呼び込む新たな交流拠点にもしたい考えで、醸造体験なども実施する予定だ。11月には同所で醸造したワインを試飲する「お披露目ワイン会」を開く。宮本さんは「みんなでわいわい飲めるようなワインにしたい」と笑顔で話した。 

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