《職人名鑑》フローエス ゲグルンツェ(太田市八幡町) 佐藤隆彦さん(47) ドイツ仕込みの食肉加工
上毛新聞
2019年7月20日
大学で畜産学を学び、肉の卸売りや食肉加工に携わるうち、ハムやソーセージ作りの面白さにひかれた。仕事で付き合いのあったドイツの食肉加工業者を見学した際、皮や血まで余さず使う技術や、バラエティーに富んだ製品に驚いた。
現地の技術を学ぼうと20年ほど前にドイツに渡った。ミュンヘンの精肉店で働く傍ら、学校に通い、食肉加工を学んだ。卒業後、国家資格のマイスターを取得した。
2005年、生まれ育った太田市で開業。17年に本町から現在の八幡町に移転した。骨付きのまま豚を仕入れ、自ら解体し、それぞれの加工品に合った部位を使う。
ショーケースには20種以上のハムやソーセージが並ぶ。人気はベーコン。ミュンヘン名物の白いソーセージ「バイスブルスト」や、2年かけて作る冬季限定の生ハムもお薦め。「これからも地域の人においしく食べてもらえれば」と話す。