坂東・山西牧場 ブランド豚立ち上げへ

茨城新聞
2019年4月24日

坂東市沓掛で養豚業を営む山西牧場は、新たなオリジナルブランド「三右衛門(さんえもん)」を立ち上げる。卸売店や小売店などを流通することなく、同牧場から消費者に直接販売する豚肉とその加工品のみに使用するオリジナルブランドで、今後、ロゴ作成や販促品の製作などに取り組む。社長の倉持信宏さん(28)は「ロゴやホームページを作り、魅力や思いを伝えられる豚肉をブランディングするとともに、山西牧場の持つストーリーを伝えたい」と意気込む。

現在、同社は屋号の山西を用いて「茨城県産豚肉 銘柄豚山西牧場」として精肉などを販売。かつて、流通の途中で出荷量と流通量が合わなくなったり、鮮度管理が中間業者任せになってしまうことで豚肉本来の味が消費者に届けられないなどの苦い経験をしたことから、自社直販に乗り出すことにした。

ブランド名の「三右衛門」は、倉持社長の曽祖父まで代々襲名し、受け継がれてきた名前で「世代を超えて育ってきた豚肉を多くの人に知って、食べて、愛していただきたいとの思いがある」(倉持社長)。直販にすることで、自信と責任を持って消費者に安心・安全でおいしい豚肉を届け、多くの人に愛されるブランドに育てていく。

新事業には、インターネット上で資金を募る「クラウドファンディング」を活用。目標金額は300万円で、5月15日まで受け付けている。寄せられた支援金は、ブランディング・ロゴの作成、ホームページオンラインストアの制作、販促品開発、包装材のデザインと制作の委託費用などに使われる。

倉持社長は「インターネットで『三右衛門 豚』と検索してほしい。支援金額に応じて返礼品も用意させていただくので、ご支援をお願いしたい」と話している。

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