笠間工芸の丘にカフェ開店 アートと食 相乗効果

茨城新聞
2019年1月24日

笠間市笠間の笠間工芸の丘で23日、工芸作品を展示するギャラリー内に、コーヒーやスイーツを提供するカフェがオープンした。陶芸を含めた若手作家と新進気鋭のパティシエとの融合をコンセプトに、アートと食の相乗効果による誘客アップが期待される。

カフェは、内装に笠間焼の陶壁や無垢(むく)材を用い、テーブルや椅子などの家具はイギリスのアンティークものを取りそろえた。コーヒーは、同社社員がハンドドリップで丁寧に入れ、深いこくと香りを楽しむことができる。

最大の特徴は、茨城県ゆかりの気鋭の若手パティシエが作るスイーツ。パティシエは半年から1年単位で入れ替わる予定で、第1弾となる今回は、都内やフランスで修業経験のある龍ケ崎市のパティシエ、田中元喜(もとき)さん(26)が6月末まで担当する。「国や地域にとらわれず、とにかく格好良く、おいしいスイーツをお客さまに出したい」と意欲を見せる田中さん。リンゴのジュレとハチミツクリームを使ったケーキや、宇治抹茶を使ったムースケーキなど8種類を提供していく。

また、ギャラリーでは2月11日まで、石岡市の陶芸家、田中尚さん(36)、高橋紗緒璃さん(32)夫妻による、生活雑器の作品展が開かれている。

22日に行われたプレオープンのセレモニーで、笠間工芸の丘の福永信一社長は「食とアートが織り成すぜいたくな空間を目指した。人気のパティシエとともに、才能にあふれた若手工芸作家の発表の拠点としていきたい」とあいさつ。来賓の同市の古谷茂則産業経済部長も「心を込めたおもてなしにより、カフェに温かな絆が生まれ、さらなる発展につながってほしい」と期待を寄せた。

問い合わせは笠間工芸の丘(電)0296(70)1313
(沢畑浩二)

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