伝統のささら、躍動の舞 古河で「悪戸新田獅子舞」

茨城新聞
2018年7月30日

室町時代から伝わる古河市無形民俗文化財の「悪戸新田獅子舞」の巡行が29日、JR古河駅周辺であり、獅子頭をかぶった小学生が躍動感ある舞を披露した。

獅子舞は「ささら」と呼ばれ、かつて渡良瀬川沿いに集落があった悪戸新田(現在は市営ゴルフ場)に伝わる民俗芸能。古河公方(くぼう)・足利成氏(しげうじ)の命で、流行した悪疫の平癒を祈願したのが起源とされる。現在は悪戸新田の子孫たちでつくる保存会が児童を指導。約30カ所で笛や太鼓に合わせて、古式ゆかしく舞う。

児童たちの一行は早朝、古河市宮前町の雀(すずめ)神社を出発。巡った先の各地で太鼓を打ち鳴らしながら、3人一組の息の合った舞を披露した。古河一小4年、春山温月君(10)は「練習の成果を出して、元気いっぱいに舞いたい」、古河二小6年、荻野泰成君(11)は「太鼓を思い切りたたいて、格好良い姿を見せたい」と、それぞれ笑顔を見せた。

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