「浮かぶ山車」で舞 茨城町、涸沼で大杉神社祭礼
茨城新聞
2017年7月30日
茨城町下石崎の大杉神社の祭礼で町無形文化財指定の「広浦あんばさま」が7月29日にあり、住民が涸沼に浮かぶ舟の上の舞台で、キツネ、ひょっとこ、おかめの舞を披露した。舟を2~4隻をつなぎ舞台を設置する「浮かぶ山車」で、全国的にも珍しい。
遠西若連、小浦あんばの会、広浦にっぱち会、広浦振興会の4団体が舟を出した。湖上を回った後に神社前に集結、おはやしを競演した。太鼓や笛の音に合わせ、キツネは荒々しく、ひょっとこは滑稽に、おかめはゆったりとした動きを見せた。
神社の由来や文献によると、江戸時代後期に天然痘が流行し死者が続出したことから、稲敷市の大杉神社から天狗面を借り受けると流行が治まったという。大杉神社から広浦に分霊し湖岸にまつった1838年から祭礼が始まったとされ、約180年続く伝統がある。広浦にはかつて、大洗町や鉾田市からも舟の山車を仕立てて奉納していたという。
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