季節豊かに表現 所蔵品22点紹介 筑西・しもだて美術館 茨城

茨城新聞
2025年5月17日

春夏の移ろいを主題にした所蔵品展「自然を見ること・表わすこと」が、茨城県筑西市丙のしもだて美術館で開かれている。水彩画や書、版画など多様な分野の作品を展示している。季節を豊かに表現した22点がそろう。同展は6月29日まで。

筑西市出身の作家を中心に、陶芸家の板谷波山や洋画家の森田茂、水彩画家の柳田昭、書家の浅香鉄心ら計9人の作品を紹介。自然が移り変わる中で、それぞれの作家がどのような題材にまなざしを向け、どう表現したのかが、展覧会の見どころという。

春に咲くボタンの花を題材にした森田の油彩画「芸妓牡丹」では芸妓とその周りに大ぶりのボタンが独特の厚塗りで力強く表現されている。柳田昭の水彩画「水門」は、柳田が農機具の販売会社に勤めていた時、よく見ていた水門が描かれている。

同館学芸員の篠木崇史さん(31)は「作家の着眼点や作風の違いに注目してほしい。作品を見て実物と比較して楽しんでもらえたら」と話した。