地域巡る「ロゲイニング」 茨城・つくば チュニジアの学生ら参加
地域の飲食店や名所を散策して得点を競うスポーツイベント「ロゲイニング」が21日、茨城県つくば市の上郷地区で開かれた。約3時間かけて地図に指定された地点を巡り得点を稼ぐルールで、筑波大の藤田直子教授(環境学)が中心となって企画。チュニジアの学生ら7人が参加し、同地区の金村別雷神社の祭りを見学したり、城跡や農産物直売所などを巡ったりして、文化や歴史に触れた。
同イベントは、地域活性化を狙いに藤田教授が2019年から開催。同所のほか少子高齢化などが進む市内8カ所で実施している。今回はチュニジアのマヌーバ大の大学院生6人、教員1人が参加した。学生らは環境デザインの研究で10月20日から11月1日まで日本に滞在し、地域の自然と人との関わりや文化について調査する。
秋祭りが開かれている金村別雷神社でロゲイニングの出発式が開かれた。学生らは獅子舞「田倉の三匹獅子」などを見学後、住民らに見送られて出発。大学院生のサハール・アビドゥさん(24)は「来日前に見た動画の印象と違って、実際には音や空気感などいろいろな要素が感じ取れて良かった。日本の価値観などを学びたい」と話した。
藤田教授は「彼らが最初に出合う『日本』がここで良かった。上郷の国際化の一助にもなればうれしい」と話した。