かき氷と団子を一緒に 坂口安吾ゆかりの「大野屋」(群馬・桐生市)《炎天のオアシス》

上毛新聞
2023年7月23日

日本一暑い街はどこか。群馬県では伊勢崎、館林が全国最高気温の常連として知られるが、今年は桐生の名前もよく見る。16日には今年全国最高の39・7度を観測した。

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そんな桐生で、150年の歴史がある甘味処は昔ながらのかき氷と名物の団子を出している。「暑すぎちゃって、誰も通りを歩いていないよね。涼んでおいでよ」。店を切り盛りする清水美智子さん(77)が声をかけてくれた。いちご、ブルーハワイなどのかき氷は350円で、子どもに人気。抹茶あずきミルクは620円。

清水さんが地元の桐生女子高の生徒だった時、学校帰りにこの店のかき氷をよく食べたという。「まさか、ここに嫁に来るとは思わなかったわよ」と笑う。4代目の主人、発雄さん(82)と二人三脚でやってきた。桐生の古い街並みで行われる買場紗綾市(かいばさやいち)や、日限地蔵尊の縁日でも出店する。

1869(明治2)年創業。桐生を愛した小説家、坂口安吾は大野屋の団子を好んで食べたといい、地元のうなぎ屋「泉新」、カレーを出す洋食屋「芭蕉」とともに「安吾ゆかりの店」と語られる。現在販売する団子はたれ、あん、のりの3種類で各120円。

近くに時間貸し駐車場(40分100円)があり、1000円以上飲食すると無料券が出る。

■大野屋
群馬県桐生市仲町2-1-26
営業時間 午前10時~午後6時
水曜定休
電話 0277-44-8262

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