<栃木・県央グルメ> 八起屋(真岡)あんこ入れ過ぎたい焼き あふれ出る餡のボリュームにびっくり

下野新聞
2023年6月25日

「おなかのアンコがおもいけど」。おそらく、これだと泳げない。何せ入れ過ぎている自覚がある。

「お客さんに喜んでほしくて。いったん増やすと減らせないよね」。店主の村石一夫さん(71)が焼きながら笑った。一般的な閉じるスタイルは作ったことがない。商品名は「たい焼き」(150円)だが、のぼり旗に記された「あんこ入れ過ぎ」が浸透している。

もともと熱帯魚や観賞魚の卸をしていた。福島県郡山市のホームセンターに出入りするうち、敷地内にあった先代の八起屋の店主と親しくなった。「俺が全部教える。やってみないか」。朝から夜まで毎日数百キロ運転する生活の引き際と思い、タイに魚を替えることを決めた。

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2010年にオープンした。先代は店を畳み、八起屋の味は今はここだけになった。特注の粉から作る生地は、じっくりと焼かれ表面はカリッとした食感。甘さ控えめのあんこと相まって、子どもからお年寄りまで愛される、1枚で大満足の一品が生まれる。

「みんなに親しんでもらえてありがたい。健康でいる限り焼き続けるよ」。当然クリームも入れ過ぎている。妻ひろみさん(54)が焼くたこ焼き(450円)も玉が大きく人気だ。

▼メモ 栃木県真岡市並木町1の12の27。午前10時半~午後6時半(売り切れ次第終了)。木曜定休。(問)090・3081・3846。

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