風景、人物や静物　洋画家・湯澤さん個展　水戸、21日まで

茨城県つくば市在住の洋画家、湯澤美麻さん(34)の個展が21日まで、水戸市泉町の京成百貨店アートギャラリーで開かれている。大洗海岸や五浦海岸などの県内風景をはじめ、人物や静物を写実的に描いた油絵28点が展示されている。

石こうで下地を作り、絵の具を何層も塗り重ねて繊細な色彩と深みを生み出す。「薄化粧(筑波山)」は、雲がかった筑波山と、青空との対比が印象的な作品。湯澤さんは「普段見ているものでも、日によって少し違う。ふとした瞬間のはっとする美しさを描きたい」と話す。

湯澤さんは水戸市出身。高校の非常勤講師や絵画教室で働きながら、二紀展を中心に公募展に出品、受賞を重ね、精力的に活動を続けている。故郷で初となる同展は「思い出を振り返り、未来のことを考えるきっかけになった」と言い、会場には作家の人生を反映する作品が並ぶ。