投票でお得「選挙割」の店 入浴施設やスーパー

上毛新聞
2023年4月17日

統一地方選の前半戦となる群馬県議選に合わせ、県内小売・サービス各店は、投票した有権者に割引や特典を提供する「選挙割」を展開している。政治への関心を高めるとともに、投票に出向いた足で立ち寄ってもらおうと来店を促す。

入浴施設の「京ケ島天然温泉湯都里」(群馬県高崎市)は、7日から県議選投開票日の9日までキャンペーンを行う。投票所で受け取れる証明書か、投票所の看板と一緒に撮影した写真の提示で、平日980円、土日祝日1180円の入館料(中学生以上)が回数の制限なく710円になる。

統一選後半戦の21~23日にも同じ割引を行う。担当者は「政治に関心を持つきっかけにしてほしい。投票後は温泉でゆっくりくつろいで」と呼びかける。

「選挙」の語呂に合わせて値引きをするのは、アイフォンドクターイーサイト高崎店。9日~5月7日までスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の修理費用を1009円引きする。ハルナ眼鏡店(前橋市)店主の伊東研一さん(65)は「選挙への関心を高めるため、小さな店からも発信したい」と、今月中は眼鏡レンズ50%、眼鏡フレーム20%引きとする。

スーパーのアピタ前橋店は緑茶ペットボトルを、同高崎店は食品用ラップを贈呈(9日、先着100人)。運営するユニー(愛知県)は「若い世代の投票率を上げるため、小売業として協力したい」とする。

とりせん(館林市)は2021年の市長選以来、選挙ごとに実施。12日まで、市内3店舗で買い物の合計額を5%引きする。経営企画部の佐々木慎自さん(46)は「投票率が上がったときは、選挙割の利用者も増えている」と効果を実感する。

あいさわ整骨院はりきゅうマッサージ院(同)は9~28日に整体とはりの施術を500円引きする。相沢完爾院長(34)は「若い人に選挙に関心を持ってもらいたい。整体で困っている人は活用してほしい」と話す。

館林市は19年の参院選・知事選から投票の啓発活動に乗り出し、今回も参加店舗が目立つ。取り組みが功を奏したのか、投票率は県内最低レベルが多かった以前に比べ、平均以上に上昇。市選挙管理委員会事務局の畠山忠之さん(49)は「地元を盛り上げようという企業や店舗が多い」と話した。

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