ご飯進む肉料理提供 茨城・行方のかき氷店 県産米の魅力PR
茨城県行方市羽生のかき氷専門店「雪見堂」が、期間限定でステーキやハンバーグなどの肉料理の提供を始めた。店舗名は「いつでもステーキ」で、きっかけは店主・羽生和幸さんの「地元のお米をおなかいっぱい食べてほしい」という思い。ゆくゆくは別店舗での営業も視野に入れているといい「多くの方に茨城のお米の魅力を知ってもらえたら」と話している。
雪見堂のオープンは2018年4月。元々、かき氷が好きだったという羽生さんが日光の氷業者に約1年かけて掛け合い、天然氷を使ったかき氷を提供した。評判を呼び、最長5時間待ちの行列ができたこともあったという。21年までは4月末から10月までの期間限定営業だったが、昨年からは通年で店を開けている。
ステーキを販売しようと思い立ったのは「茨城のお米は本当においしいのに、行方でも耕作放棄地がたくさんある。このまま水田が失われていくのが嫌だった」ことがきっかけ。ご飯をたくさん食べてもらえる料理を検討した結果、沖縄のステーキハウスから着想を得て、肉料理に決めた。1月から提供している。
目玉のメニューが「ミスジステーキ」。「ミスジ」は1頭の牛から2キロ程度しか取れない希少部位で、脂身が少なく、柔らかいのが特徴。羽生さんは「さばく手間が大変な部分だが、その分安く仕入れることができる」と明かす。100グラム(千円)から300グラム(1980円)まで、好みの量を注文できる。
このほか、カットステーキやビーフハンバーグもあり、いずれもライス・スープ・サラダ食べ放題。ライスはもちろん行方市産で、その他の食材もできる限り地元産にこだわる。肉料理は富士山の溶岩石プレートに乗せて提供される。
現在はかき氷販売は中止しており、「4月ごろまではステーキ一本でやりたい」と話す羽生さん。今後、かき氷とステーキの店舗は分ける予定で「行方はゴルフや釣り、サイクリングなどで訪れる方も多い。自慢の肉料理とともに、広く茨城の米のおいしさをPRしたい」と意気込んでいる。
昼営業が午前11時から午後2時半。夜営業は同6時から9時。不定休。問い合わせは(電)050(1141)4043。