榛名湖でカヌーツアー 伊香保温泉も連携宿泊への波及狙う

上毛新聞
2022年11月1日

群馬県立榛名公園(高崎市)の活性化に向け、榛名湖の新しいレジャーとしてカヌーツアーを提供する市場調査が行われている。県が県有施設の運営を一時的に民間事業者に委ねて可能性を探る「トライアル・サウンディング」の一環。レジャー客が周辺の観光地を宿泊に利用する傾向があることから、伊香保温泉(渋川市)の関係者らもPRなどで連携している。

カヌーツアーを提供しているのは、中之条町の四万湖で営業する「フィールグッドカヌーツアーズ」(笹淵圭治代表)。県から運営委託を受けた湖畔の榛名ロッジを拠点とし、11月末まで営業する。

いずれも最大2人乗りで安定性の高い「レクリエーショナルカヤック」と、独特な乗り心地を楽しめる「フォールディングカヤック」を用意。参加者はライフジャケットを着用し、ガイドの先導で1時間半かけて榛名湖の東側半分を周遊する。

県自然環境課によると、榛名ロッジは2年前に飲食店が撤退した後、空いている状態だったため、市場調査を通じて活用方法を模索することにした。11月までの状況を踏まえ、カヌーの本格的な導入など来年以降の対応を決める。

PRなどで連携しているのは、伊香保で車中泊専用スペースを運営する「RVパーク伊香保温泉伊草酒店」。伊草道実代表によると、首都圏の観光客は温泉地などで宿泊しながらレジャーを楽しむケースが多く、榛名湖にカヌーツアーが定着すれば波及効果を期待できるという。渋川伊香保温泉観光協会も宿泊客へのツアー周知などで協力する。

笹淵さんは「大自然を身近に感じることができ、ひときわ気持ち良い」とカヌーの魅力を強調。伊草さんは「東京などから日帰りでも来られる場所。温泉を絡めて群馬の観光を楽しんでほしい」と話している。

ツアー参加料金は大人1人5000円、小学生以下4000円(土日祝日は500円増し)。午前は9時半、午後は1時から。予約が必要。申し込みや問い合わせはフィールグッドカヌーツアーズ(☎070-8590-3896)へ。

詳細はこちら