「エッシャーの世界展」だまし絵など140点 茨城県近代美術館、7日開幕
茨城新聞
2016年6月7日
「だまし絵」が世界的に親しまれているオランダ出身の版画家、M・C・エッシャー(1898~1972年)の本県初の個展「エッシャーの世界 無限迷宮への夢」(茨城新聞社など後援)が7日、水戸市千波町の県近代美術館で開幕する。現実にはありえない不思議な世界を描写した木版画など計140点を展示。会期は7月10日まで。
ハーグ市立美術館をはじめオランダで所蔵されている作品が中心。視覚的なトリックを取り入れて好奇心をかき立てるだまし絵の代表作をはじめ、版画の緻密な技法を生かして白と黒の2色だけで明暗や色合いを表現した風景画など初期作品も並ぶ。
作品だけでなく、下絵やスケッチの複製など約30点の資料や、エッシャーの敬愛する師メスキータの木版画も紹介。20世紀の異才といわれる版画家の思考や彼に影響を与えたものについて知ることができる。
会場には錯覚を起こす錯視画に触れられるコーナーや原画を約7倍に拡大した絵の前で撮影ができるコーナーもあり、会期中は講演会や版画体験のイベントも開催。同館の永松左知学芸員は「エッシャーの芸術の原点や制作過程の試行錯誤、工夫を手に取るように見ていただける。子どもから大人まで楽しめる展覧会になっている」と話した。
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