版画家山高登作品19点並ぶ 鹿沼・川上澄生美術館 11月まで回顧展
下野新聞
2022年9月21日
【鹿沼】睦町の市川上澄生(かわかみすみお)美術館1階展示ホールで「川上澄生ゆかりの版画家 山高登(やまたかのぼる)(1926~2020年)回顧展」が開かれている。11月27日まで。
同館によると、東京都出身の山高さんは、出版社に勤めていた30代の時に独学で木版画を学んだ。戦後の荒廃した日本の街並みを見たことが制作動機となり、街の風景を作品のテーマに選んだものが多い。多色刷りや「ぼかし」を効果的に用いた技法は川上と共通するところがあり、川上の後継者と位置付けられていたという。
会場には「鹿沼の秋祭」や「栃木旧駅」、「青い跨線橋(こせんきょう)」と題して情緒豊かに描かれた県内の風景を中心に計19点が並ぶ。
同館の原田敏行(はらだとしゆき)学芸員は「温かさや明るさを感じられる作品が多い。昔の街並みに思いをはせながら見てほしい」と話した。午前9時~午後5時(入館は4時半)。入場無料。原則月曜休館。(問)同館0289・62・8272。