《釣り》茨城・那珂湊沖のマダコ 専用ルアーに工夫 底意識、小まめに色交換

茨城新聞
2021年10月14日

9月中旬、日立市久慈町の久慈港から大貫丸に乗り、那珂湊沖にマダコ釣りに出掛けた。日本人にはなじみ深いマダコだが、海外では「デビルフィッシュ」と忌み嫌われている。以前はさおもリールも使わない手釣りが主流だったが、近年「タコエギ」と呼ばれる専用のルアーを使う釣り方が人気。凝りだすと非常に奥深いのも魅力だ。

さおはタコが底に張り付いても、引き剥がせるパワーを持った硬さがあり、なおかつタコがエギを抱いた感触をいち早く察知できる先調子が望ましい。専用ざおか硬めのバスロッドやビシアジ用、タチウオテンヤ用のさおでも代用可だ。

リールはローギアの両軸、もしくは小型電動タイプ。電動は巻き上げが楽だが、広範囲のキャストが難しいので、手巻きの両軸が好ましい。ラインはPEライン2~4号を100メートル、その先端にリーダーとして8~12号のフロロカーボンラインを50センチほど付ける。

仕掛けは、専用スナップにタコエギと重り50~80号を接続。エギはカンナが大きく上向きに付いた専用エギを2個付ける。タコがエギを見つけやすくなりアタリが増える。カンナが増える分バラシも減り、今は2個付けが標準だ。

色は白や黄色、オレンジなどの膨張色がメイン。時間帯や海の状況によって「アタリカラー」は変わるので、小まめなローテーションを心掛けよう。エギを目立たせ、タコにエギを放させない工夫として、音を出すラトルエギを使ったりカンナにブレードを付けたりする。集魚剤としてエギにバターを塗る、豚バラ肉や鳥皮を巻く-などの方法もある。自分なりに知恵を絞るのも楽しい。

豚バラ肉を巻いたエギにカンナ2本付け、重りは80号で釣果は15匹=那珂湊沖

 

 

釣り方は、10メートルほど投げるか、そのまま落とし、着底したら誘い始める。ラインを張った状態から小突き、重りが底に着いた状態で、エギだけを動かすイメージ。アタリがあると、さお先がわずかに曲がるので、そのまま動かしつつ、さおを下げたらリールを巻きつつ、しっかりとさおをあおって合わせていく。仕掛けが底から大きく離れると、アタリが減るので注意を。

久慈港から60分。那珂湊沖の釣り場はにぎわっていた。潮の流れが速く、エギが流されやすく釣りにくい状況だが、常に底を意識し、エギだけを動かしていくとコンスタントにアタリがあった。最終的には21匹と船中2番目、満足できる釣果となった。(キャスティング土浦店・枇榔佳大)

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