歴史あるひな飾りで「春」感じて 桐生や館林で展示
◎江戸期からの変遷を 桐生・彦部家住宅
国の重要文化財となっている群馬県桐生市の彦部家住宅で6日、恒例のひな人形展示が始まった。江戸~平成時代のひな人形がそろい、表情や飾りを見比べながら時代の変遷を感じることができる。4月4日まで。
江戸時代の名工、川端玉山が文化・文政年間に作ったとされる「古今雛(びな)」は、袖口に京人形を意識した刺しゅうが入れられている。この他、豪華な館にひな人形が並ぶ昭和期の御殿飾りなどもある。
来場者の要望に応える形で10年ほど前から2月に展示を始めている。49代当主の彦部篤夫さん(71)は「ひな飾りを見て季節を感じてほしい。これからの時季は敷地内の草花も楽しめる」と話した。
入館料は大人500円、小中学生300円。開館日は土、日曜、祝日の午前10時~午後4時で、平日希望の場合は事前に予約する。問い合わせは同住宅(0277-52-6596)へ。
◎秋元家の人形15体 館林市第一資料館
館林藩最後の藩主、秋元家に伝わる人形などを展示する「秋元家の雛(ひな)人形」が6日、館林市第一資料館で始まった。細やかな装飾の人形や家紋入りの調度品が並び、来館者の目を楽しませている。3月7日まで。
京都の老舗人形店が大正時代に制作した内裏びなや三人官女、五人ばやしなど計15体を展示。手のひらサイズの木目込み人形や貝合わせも並ぶ。市内の小学5年の男子児童は「泣いたり笑ったり、三人上戸の表情が豊かで面白い」と話した。
午前9時~午後5時(最終入館は同4時半)。無料。月曜と12、24、26日は休館。7日と最終日の午前11時から展示解説会を行う。問い合わせは市教育委員会文化振興課(0276-74-4111)へ。