《食いこ》非日常誘うチョコ、ケーキ ラ・リヴィエ・ドゥ・サーブル(つくば市) 

茨城新聞
2021年2月3日

つくば市の洋菓子店「ラ・リヴィエ・ドゥ・サーブル」は、建物の外観や内装がシックな雰囲気。ショーケースに並ぶ、宝石のように美しいケーキやチョコレートの数々に心が躍る。

シックな雰囲気の店舗

代表の植崎義明さん(46)は輝かしい経歴の持ち主だ。製菓の奥深さに引かれ、コックから転身。東京都内や水戸市内の洋菓子店に勤務した。水戸の店時代の2011年にチョコレート世界大会で準優勝。その後、大手製菓メーカーの業務用製菓材料を扱うグループ会社でチョコの商品開発や洋菓子店のアドバイザーを務めた。17年には歴史あるパティシエの世界的コンクールの日本代表チームに参加し、銀賞を受賞。18年、念願がかない、同店を開いた。

詰め物をした一口サイズのチョコレート「ボンボンショコラ」作り。取材で訪れた日は、植崎さんが多彩な味わいの生チョコに、上からシャワーのようにチョコレートをかけてコーティングしていた。バレンタインデーシーズンには1日に最高で5千粒を作ることもあるという。

「風でチョコレートを飛ばして薄くコーティングする。状態を見ながら、温度や風の当たり具合を操作する」。そう説明しながらも、真剣な表情で目を離さない。「チョコレートは難しい素材。温度が0・1度違うだけで状態が変わってしまう」

構想に10年以上かけたという「イグレック」は、大きなボンボンショコラ。特注の型を使いケーキのように仕上げる。同店オリジナルのチョコ「フェルモ」は、ボンボンショコラやケーキに使われる。「カカオ分70%だが、日本人好みの優しい味わい」という。20種類を超えるケーキがそろう中、艶やかな赤いハート形の「キャトルルージュ」がひときわ華やか。甘酸っぱいラズベリーがゼリーやムースなど四つの味わいで楽しめる定番。

「子どもの頃、誕生日やクリスマスのケーキは特別なものでうれしかった。今は洋菓子店がたくさんあり、コンビニでも手軽に買えるようになっている。日常に寄り添いながら、特別な記憶に残る菓子作りを目指している」。植崎さんの作る洋菓子が非日常の世界に誘ってくれる。

■お出かけ情報
ラ・リヴィエ・ドゥ・サーブル
▼住所はつくば市みどりの東21の13
▼営業時間は午前10時~午後7時
▼定休は火曜・水曜(4月以降変更あり)
▼(電)029(828)6929

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