「脱日帰り」へ快適な宿 つくば霞ケ浦りんりんロード 茨城県が認定、情報発信
国のナショナルサイクルルートに指定された自転車道「つくば霞ケ浦りんりんロード」に関し、茨城県は今月から、沿線でサイクリストに快適な環境を提供できる宿泊施設を認定する制度を始めた。「サイクリストにやさしい宿」として情報発信を強化。東京に近く日帰り客が多いという課題を克服し、滞在型観光につなげたい考え。
対象は沿線の14市町村にあるホテルや旅館、民宿など。自転車の安全な保管場所を確保することなどが条件で、認定施設には認定証を発行し、公式ホームページや会員制交流サイト(SNS)などで紹介する。
条件はほかに、チェックイン前後の手荷物預かりが可能▽自転車宅配の受け取り・配送が可能(業者案内でも可)▽スポーツバイク対応の空気入れや工具貸し出し-など。
共通の登録シートを用意し、自転車をそのままの状態で部屋に持ち込めるか、メンテナンススペース・洗浄場所があるか、宿泊客以外もシャワーが使えるかなどの情報を登録してもらう。7月末まで第1次募集を行う。
総延長約180キロの同ロードは、2019年度は過去最高の9万3千人が利用。脇道に入る支線として沿線市町村のお薦めルートもある。利用客を案内しやすいよう同ロード利活用推進協議会に加盟する認定施設にはサイクリングマップも提供する。
県は昨年「いばらきサイクルツーリズム構想」を策定し、全県的な展開へモデルとなる4ルートを設定した。県スポーツ推進課は「りんりんロードで得られた知見はほかの地域でも生かし、地域経済の活性化につなげたい」としている。
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