和菓子買いドラマ視聴 丸三老舗(鹿嶋)と牛久出身俳優企画 21日から販売 「今こそ面白いことを」
和菓子とドラマの“異色コラボ”が実現-。鹿嶋市内の老舗和菓子店と茨城県内出身の俳優たちが「おかしなドラマプロジェクト」を立ち上げた。和菓子にミニドラマの視聴権も同封して今月下旬から販売を始める。映像には購入した和菓子も登場し、五感で楽しむドラマに仕上がったという。コロナ禍で多くの業界が打撃を受ける中、商品の新しい販売方法で、「withコロナ」のコンテンツ発信に挑戦する。
同プロジェクトを企画したのは、牛久市出身の俳優、野村啓介さん(45)と創業198年の老舗和菓子店「丸三老舗」(鹿嶋市宮中)の笹沼和彦社長(44)。2人がサッカーJ1鹿島アントラーズのサポーターだった縁で知り合った。
新型コロナウイルスの感染拡大で、和菓子店は4月の売り上げが前年比で半減し、演劇界も劇場閉鎖や稽古中止に。お互いに先が見通せない状況だったが、2人は「今だからこそできる面白いことをやろう」と意気投合した。
ドラマのタイトルは「テレホーム」。上京して働く1人暮らしの「丸山慶介」が、コロナ禍で外出自粛の日々を送る中、地方で暮らす母から届いた和菓子を食べるうちに、地元や家族とのつながり、生き方を見つめ直していく物語。
丸山役の野村さんは「(ドラマを)見て、(和菓子を)味わい、五感で楽しんでもらいたい」と力を込める。
脚本を務めたしおつかこうへいさん(49)は取手市出身。物語のテーマを「どう地元に関わるか」とした上で、「地方から大都会へ出た人に共感いただければ」と話した。
監督の片岡大樹さん(30)は、撮影で「3密」を避けるため、照明や音響、動画編集なども担当。「新しい生活様式に合わせた撮影方法にした。大変だが、新しい挑戦になっている」と語った。
ドラマ配信は月1回の予定。各回ごとに登場する和菓子を購入し、同封されたQRコードを読み込んで視聴する。和菓子や脚本は、季節や状況変化に応じて変える予定。
現在は予告編を公開中で、第1話が視聴できる和菓子「常陸風土記」(6個入り)の販売は21日から。コンテンツ料金を含め2600円(税込み、送料別)。
笹沼社長は「(コラボは)今までにないもの。非常にわくわくしている」と期待を寄せる。
予告編の視聴は、https://www.youtube.com/watch?v=PTfoR3sVUm8
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