「新型コロナ」テーマに展示 水戸市立博物館、13日から利用再開 全部門で常設展更新
水戸市大町の市立博物館は、13日からの利用再開に伴い、自然、民俗、歴史、美術の全4部門で常設展の内容を更新する。美術以外の3部門では、それぞれ新型コロナウイルスに関連したテーマで展示を行う。
自然部門では、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、人々が巣ごもりしていたことから、家族や家という空間の温かさを身近に感じてもらおうと、キジやカラスなど24種の鳥の巣を展示。親鳥の剥製とセットで巣を並べる。
民俗部門では、疫病から人々を守るという言い伝えがあるアマビエなどの妖怪をテーマにした。子どもたちにも親しみやすいようなかわいらしい妖怪の展示物が出迎えてくれる。
歴史部門では、幕末水戸で流行したコレラの様子が記された市指定文化財「小泉家文書」などが展示される。幕末と現在の水戸の状況をつなぐことで、歴史の流れを肌で実感できるようになっている。
美術部門では、夏にかけて多くの植物が育っていくことから、季節を感じることができるよう洋画家の辻永の植物画を扱うなど、各部門工夫を凝らしている。
2日には、自然部門で再開に向けた準備が進められ、展示物の位置や照明などの最終調整が行われた。同部門を担当する関口慶久館長によると、木の上など普段は高い所でしか見られない鳥の巣を間近で見ることができるという。
関口館長は「子どもから大人まで楽しめるようにした」と話し、多くの市民らの来館を期待していた。
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