茨城県指定文化財の染野家住宅、かやぶき屋根修復完了 取手

茨城新聞
2020年4月8日

 茨城県取手市取手2丁目の県指定文化財、市指定史跡である「旧取手宿本陣染野家住宅」のかやぶき屋根の修復が終わり、3日から一般公開が再開された。訪れた人たちは、「きれいになったね」と言いながら、スマートフォンで写真に収めたりしていた。
 
 市埋蔵文化財センターによると、染野家当主は代々、取手宿の名主を勤め、貞享4(1687)年に、水戸徳川家から本陣に指定されたと伝えられている。徳川斉昭ら歴代の藩主が宿泊、休憩に利用していた。敷地内には斉昭の歌碑も立つ。
 
 今回の修復は1月から3月にかけて行われた。特に傷みのひどかった屋根の西面は全面的にふき替えた。北面は表層部分を、東面は一部を修復したほか、玄関と母屋の接ぎ目も直した。
 
 千葉県我孫子市から訪れた三木要さん(75)、洋子さん(75)夫婦は、「前に来た時は見られなかったので、タイミングがよかった。きれいになった」と感想を話した。
 
 1982年まで実際に住んでおり、今は隣に居を構える染野修さん(71)も「きれいになった。これから何年も持ってもらえれば」と屋根を見上げていた。
 
 染野家の公開は毎週金曜-日曜日(年末年始除く)の午前10時~午後4時(入場は午後3時半まで)。問い合わせは市埋蔵文化財センター(電)0297(73)2010。

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