心も射る美技 日光東照宮で流鏑馬神事
下野新聞
2019年5月20日
日光市山内の世界遺産、日光東照宮の春の例大祭が17日始まり、表参道で「流鏑馬(やぶさめ)神事」が行われた。鎌倉時代からの流派の技を継ぐ射手の妙技に、詰め掛けた大勢の観衆が魅了された。
新緑の映える表参道には、この日のために長さ220メートル、幅1・8メートルの特設の馬場が設置された。午後1時、五重の塔前で神前に供えられた弓矢をもらった射手10人が観衆の前でお披露目をした後、馬場に向かった。
馬上での姿勢の美しさも要求される神事。まずは狩り装束姿の一の射手、二の射手、三の射手と呼ばれる別格の3人が出走。「陰陽射(いんようい)」と勇ましい声を発しながら、三つの的が用意された緩い上り坂の馬場を疾走。矢を放ち、的中する度に沿道から大きな拍手が巻き起こった。
例大祭最終日の18日は午前11時ごろから、表参道で「百物揃(ひゃくものぞろい)千人武者行列」が行われる。