足尾鉱毒解決に奔走した田中正造の足跡を歩く 没後110年を前に群馬・館林市のNPOが企画 8月27日

上毛新聞
2023年7月25日

足尾鉱毒の被害解決に奔走した明治期の政治家、田中正造(1841~1913年)の没後から110年の節目を迎えるのを前に、群馬県館林市のNPO法人足尾鉱毒事件田中正造記念館(針ケ谷照夫理事長)は8月27日、亡くなる直前の足跡を歩くフィールドワークを行う。正造による運動の拠点で遺骨が分骨された雲龍寺(同市下早川田町)や、臨終の地の庭田家(栃木県佐野市)などを巡る。

正造は1913年8月、支援者宅を回る中で同市の津久井彦七家に宿泊し出発した当日、庭田清四郎家に立ち寄り倒れた。庭田家で1カ月間療養したが、9月4日に71歳で亡くなった。

当時の運動や正造に思いをはせてもらおうとフィールドワークを企画した。午前8時に同市の惣宗寺(佐野厄除大師)第16駐車場を出発し、津久井家の跡地や正造が人力車で通った古道などを経由し、庭田家まで約6キロのコースをたどる。

庭田家近くの雲龍寺で没後110年の法要を行い、鉱業停止請願事務所が置かれた本堂や正造の墓を見学。正造を祭っており、普段は閉じられている「救現堂」内で参拝する。

8月1日に参加者の受け付けを始める。先着40人。参加費は法要費用や庭田家でのナシ狩り体験など込みで2千円。雨天決行。申し込み、問い合わせは同記念館(☎0276-75-8000)へ。火、木、土、日曜開館。

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