大河ドラマ関連で注目 井伊直政の「赤備え」 安中・五料の茶屋本陣

上毛新聞
2017年1月31日

徳川四天王の一人で、高崎藩主を務めた井伊直政(1561~1602年)の軍装「井伊の赤備え」が、県指定史跡「五料の茶屋本陣」(安中市松井田町五料)に展示されている。今月始まったNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の主人公の直虎は直政の後見人とされており、注目を集める井伊氏と松井田地区の関係を示す品として話題を呼びそうだ。
1590年に箕輪城に入った直政は、自領西端の入山峠(同市松井田町入山)に住む佐藤監物に周辺警備を命じ、佐藤家をはじめ地元の家々に赤備えのよろいかぶとを与えたとされる。領地整備を進める中で、領民と融和を図ろうとした意図も感じられる。
茶屋本陣の赤備えは、入山地区の佐藤直雄さん(故人)が、受け継がれてきた武具を1966年に地元の小学校に寄贈したもの。95年3月で廃校となり、茶屋本陣が管理を引き継いだ。
赤を主体とした武具をそろえた赤備えは、武田家精鋭の軍装として名高く、直政も武田家の遺臣が配下に加わると用いるようになり「井伊の赤備え」と呼ばれた。また真田信繁(幸村)も赤備えを採用したことで知られる。
茶屋本陣の管理清掃に協力するボランティア「お西・お東友の会」の上原有一会長は「井伊家は高崎のイメージが強いが、安中松井田も領地だった。赤備えをきっかけにして身近に感じてもらえたら」と期待している。
月曜休館。大人210円、中学生以下100円。午前9時~午後5時。問い合わせは茶屋本陣(☎027・393・4790)へ。

 

【写真】直政が入山地区の人々に贈ったとされる「井伊の赤備え」

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