卵絡ませうま味堪能 温泉玉子のカルボナーラ トラットリア・カミーノ(日光)
客が温泉卵を崩すことで完成する「温泉玉子のカルボナーラ」。パスタに卵を絡ませ口に運ぶと、チーズやベーコンなどの食材とともにうま味が口いっぱいに広がる。
生ハムの切れ端を使って取っただしがあることで、ベーコンにもしっかりと味が残る。シャキシャキの水菜や、ゆでたブロッコリーがアクセントになり、一皿をペロリと食べられる。
店は北イタリアの山小屋をモチーフにした温かい雰囲気で、26年目を迎えた。鬼怒川温泉街のほど近くで、板前だった父親の影響を受けた地元出身の兄弟が営んでいる。卵やベーコンは県産、野菜は地元産を優先して使うなど食材にもこだわる。
パンやピザに使う天然酵母はオープン時からのもの。兄の井波淳(いなみじゅん)店長(69)は「使い続けていると、鬼怒川の空気が入ってこの土地の味になる」と話す。
シェフを務めるのは弟の滋(しげる)さん(67)。約50年前にイタリアに2年間住み、現地の味に衝撃を受けたことでイタリアンの道に進んだ。本格の味を守りながら「気楽な店なので、肩肘張らずに来てほしい」と呼びかけた。
■メモ 温泉玉子のカルボナーラのランチセット1700円▽日光市鬼怒川温泉大原1430の2▽営業時間 午前11時半~午後2時半、午後5時半~9時▽定休日 水曜▽(問)0288・76・0867。