伝統継ぐソウルフード メンチかつ、とり串 たかはし肉店(下野)

下野新聞
2023年1月11日

サクッとした衣にかぶりつくと肉汁が口の中いっぱいに広がる。下野市石橋、たかはし肉店の人気商品「メンチかつ」(130円)。前日夜に仕込んだ手ごねのひき肉を使いラードで揚げる。ささみと胸肉を揚げた「とり串」(100円)とともに、地元住民や石橋高生が通学時に購入するソウルフードとして有名だ。

創業は1960年。店の2代目高橋恵一(たかはしけいいち)さん(65)や三男匠(たくみ)さん(33)ら家族で切り盛りする。「父が長年守った味を自分もしっかり継承したい」と恵一さんは言う。

精肉や総菜のほか、秘伝のたれで漬けた「ホルモン漬(づけ)」(100グラム230円)は1人で5キロを注文する客もいるという。毎月29日の「肉の日」の特売商品もお薦め。

「とり串は1日500本、メンチは1日100個売れるときもある」と匠さん。4年前に店を手伝おうと決心し、大阪市でのサラリーマン生活に区切りを付け、地元へ帰った。ネット販売にも力を入れ、全国への販路拡大を目指している。

店のキャッチコピーは「元気のみなもと」。昔を懐かしみ、「石高生OBです」と立ち寄る客も多い。昭和の匂いを残す街の総菜店だ。

■メモ 下野市石橋419の9。午前9時~午後7時半。日曜、祝日定休(年末年始、大型連休は不定休)(問)0285・53・0168。