春の訪れ告げる火柱 渡良瀬遊水地でヨシ焼き

下野新聞
2016年3月27日

 栃木市、小山市、野木町など4県4市2町にまたがる渡良瀬遊水地の春の風物詩「ヨシ焼き」が26日、同所で行われ、燃えさかる炎と空高く立ち上る黒煙が一帯を覆った。

 周辺自治体などによる渡良瀬遊水地ヨシ焼き連絡会が主催。枯れたヨシを焼くことで害虫の駆除や自然環境の保全につなげる。当初は19日の予定だったが、雨の影響で順延されていた。

 午前8時半に火がつけられ、徐々に炎が遊水地内に広がっていった。遊水地を囲む土手はカメラを手にした見物客で埋め尽くされ、鮮やかに咲く菜の花との競演を堪能していた。

 初めて来たという足利市高松町、無職瀬山仁司(せやまじんじ)さん(87)は「話には聞いていたが、黒々とした煙が天まで立ち込める姿に言葉がない」と迫力ある光景に息をのんでいた。

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