「歴史巡り楽しんで」 茨城・土浦市立博物館 城跡PR、御城印帳販売

茨城新聞
2022年5月11日

茨城県土浦市中央の亀城公園にある土浦城跡をPRしようと、公園の一角にある同市立博物館が御城印を収める御城印帳の販売を始めた。土浦城のやぐらや家紋が描かれ、ポップな絵柄と色が特徴。以前作った土浦城御城印を求める人も増えており、同博物館は「城跡を訪ねるきっかけにしてほしい」と話している。

土浦城の御城印は、公益財団法人日本城郭協会の「続日本100名城」に選ばれたのを機に2017年、城主の家紋と史跡のやぐらの絵を配した2種類を作ったところ、全国各地から博物館を訪れて御城印を買い求める人が増えたという。

同博物館では御城印帳を3月に刊行した。A5判で42枚の御城印を収納できる。表紙は朱色と藍色の2種類で、1冊2500円。御城印帳は県内では水戸城、かすみがうら市歴史博物館に次ぎ3件目。

御城印帳の制作に関わった萩谷良太学芸員は「中世に築かれ江戸時代に発展した土浦城は名城といわれ、地域の歴史や文化も深まった。多くの人にもっと知ってほしい」と語る。

表紙のデザインは市職員の若田部哲さんが担当。地元の店や景色、お祭りをイラストで紹介するサイト「日本一の湖のほとりにある街の話」を開設している縁で声がかかった。若田部さんは「年配者や歴史ファンに加え女性や若者も手に取りやすい色や図柄にした」と説明した。

博物館では現在、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にちなみ、特別展「八田知家と名門常陸小田氏」を開催中。阿見町出身の人気イラストレーター、諏訪原寛幸さんが描いた土浦・つくばゆかりの武将、八田知家と小田氏治の「武将印」もスタンプラリー参加者に提供している(8日まで)。萩谷学芸員は「土浦に足を運び、歴史巡りを楽しんで」と話している。問い合わせは同博物館(電)029(824)2928。