古典の食、楽しく紹介 国立公文書館つくば分館 ウナギやかき氷、茨城ゆかりの食材も

茨城新聞
2021年8月12日

古典文学に記された食べ物を主題とした企画展「たべものがたり」が、茨城県つくば市上沢の国立公文書館つくば分館で開かれている。源氏物語や伊勢物語など有名な作品も取り上げ、ウナギやかき氷といった夏の味覚や、茨城にゆかりのある食材を紹介。同分館は「古典に描かれた食の多彩な姿を知ってほしい」と話している。入場無料。31日まで。

古典文学は、日本書紀から古今和歌集、徒然草、今昔物語集まで幅広く、パネル18枚に39点の原文複製や説明を並べた。「食を詠む万葉人」「王朝の食卓」「食に貴賤(きせん)あり?」「酒は飲んでも」など文学の中の食べ物を面白おかしく紹介した。

夏によく食べられるウナギは、万葉集で大伴家持が「やせている人を笑う歌」で題材とした。原文では「武奈伎(むなき=ウナギ)取食(とりはめ)」と書かれ、「夏やせにはウナギがいい」と指摘した。枕草子では、かき氷が食べられる様子が描かれる。「あてなるもの=高貴なもの」として「けずりひ(削り氷)のあまづら(甘葛)に入れて~」と紹介。冷蔵庫がない当時、氷室に貯蔵した氷を取り寄せ、甘い植物の汁と食べたという。

このほかご飯や若菜、セリ、タケノコ、アユ、酒などを取り上げた。いずれも茨城県の農業生産品でもあり、生産量の多い特徴も合わせて説明した。企画担当の和食(わじき)麻希さんは「古典文学の中の面白い食べ物とともに、地元の人にもなじみ深い食材とのつながりを知ってもらえれば」と語った。

開館は午前9時15分~午後5時。土日祝日は休館。

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